愛犬・愛猫のお口のことで困っている方は多いかと思います。。。
当院ではどんなことができるのか、ご紹介いたします。
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監修者プロフィール:小原 健吾
所属学会:日本小動物歯科研究会、比較歯科学研究会 / 趣味:サーフィン、SUP
病院ではどんなことができるの?
歯科検診としてホームケアのご相談・ご助言はもちろん、獣医師による主観的な視診や検査キットを用いた客観的な検査も行えます。
この検査キットでは、歯周病菌だけが産生する酵素を測定することで歯周病のリスクが判定できます。
これらの検査をホームケアの評価や健康診断の一環として行うことで、歯周病予防に役立てられれば幸いです。
歯周病の診断には、歯科レントゲンを用いて歯茎の中の状態を評価したり、歯周ポケットの深さの評価、歯のぐらつきの評価
病態把握と治療には、麻酔をかけての歯科検査やスケーリングをはじめとした歯周処置が欠かせません。
麻酔前には必ず全身的な検査を行い、本当に麻酔をかけても大丈夫かを確認します。
また、AAHA(アメリカ動物病院協会)が歯周治療ガイドラインを発行しており、抜粋すると以下のことが推奨されています。
● 歯周治療ガイドライン(抜粋)
・生後6か月を経過したら最初の歯科検診を受ける 。
・小型犬・中型犬・猫は1歳、大型犬は2歳になったら初回の麻酔下での歯科検査、歯周処置を行う。
・半年〜1年に1回の定期的な麻酔下での歯科検査・歯周処置を行う 。
このように定期的な歯科検査・歯周処置を行うことで、犬猫の口腔内の健康を維持するだけでなく、寿命をを伸ばすことにつながります。
アメリカで237万頭の犬を3年間追跡した研究によると、「麻酔をかけての歯周処置を年に1回行っている犬は死亡リスクが18.3%低下していた」ということが明らかになっています。
毎年麻酔をかることよりも歯周病を治療せずに放置するデメリットの方が大きい、とも捉えることができます。
したがって当院では、年に1回の全身的な健康診断を行い、健診で問題がなければ健康維持のために定期的な歯科検査・歯周処置の実施をオススメいたします。
歯科処置のご相談だけでなく、毎日の歯磨き相談や口腔内のチェックなど、いろんなことでご相談ください!